
元々、観光目的が少しもなかったといえば嘘になりますが、パリに行ってもルーブル博物館の前を競歩で素通りしてノートルダム寺院へ直行する僕ですから(博物館の展示品とか、僕、全然興味ないんですよね)、このサン・ピエトロも僕的には、あれもみて、これもみて、という感じではなく、目的は定まっていました。それは「サン・ピエトロ (San Pietro)から何らかのエネルギー的なイニシエーションをいただく」ということでした。ですので、「寺院のクーポラに登ってローマの眺望を!」とか「システィン・チャペルの天井のアートをぜひこの目で!」とか、そういう興味は全然ありませんでした。
まだ観光客はまばら(僕以外に数名)なだだっ広い豪華絢爛な大聖堂の建物の中を、まずはグルーっと一通り競歩で回ってみました。興味深いことに、世界遺産レベルであろう彫刻とか絵画が立ち並ぶ回廊を歩きながらも、エネルギー的には結構空っぽというか、ほぼ何も感じないんですね。正直、ちょっと戸惑いを覚え始めました。エネルギー的には、超高級なホテルのロビーぐらいのレベルなんですよ。天井がものすごく高いので、歩く靴音がコツコツ響き渡るみたいな3次元的な荘厳さは流石で、人々が。仮に宗教的な理由はなくても、一度は観光で訪れたくなるのは頷けました。でも、エネルギーがないんですよ、全然、どこにも。
続く
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